AIを初めて使った時の感想は、
「まあ、こんなもんか」
だった。
世の中ではChatGPTをはじめとする生成AIが話題になっていたけれど、最初から「これは革命や!」と思ったわけではない。
それが今では、分からないことがあればとりあえずAIに聞く。
バイクを探す。
Excelを触る。
ブログを書く。
画像を作る。
ふと頭に浮かんだ疑問を聞く。
自分ではできないこと、自信がないことがあれば、とりあえず相談する。
いつの間にか、AIは僕にとって「検索するための道具」とは少し違う存在になっていた。
最初に使ったのは、一級土木の試験だった
僕が初めて生成AIを使ったのは、一級土木施工管理技士の二次試験だった。
経験記述の文章を作るためにChatGPTを使ってみた。
確かに便利だった。
自分の経験や条件を入れれば、それらしい文章にまとめてくれる。
でも、その時の感想は、
「便利やけど、まあこんなもんか」
くらいだった。
少なくとも、その瞬間に「これから何でもAIに任せよう」と思ったわけではない。
その後、仕事ではGeminiも使うようになった。
Excelの関数を考えてもらったり、マクロを組んでもらったり。
自分で一から調べて作るのは面倒なものが、会話しながら形になっていく。
ここで初めて、
「おー、こんなんもできるんや」
と思ったのを覚えている。
文章を作るだけじゃない。
自分ではできなかったことまで、AIを使えばできる。
この辺りから、少し印象が変わり始めた。
本格的に使い始めたのは、バイク探し
それでも、AIを毎日のように使うほどではなかった。
本格的に使い始めたきっかけは、ハーレー探しだった。
最初はGeminiを使っていた。
「ブラックエンジンのダイナって、どの年式のどの車種?」
「このパーツって、このバイクに付く?」
「この車種とこの車種を比較して」
そんなことを聞いていた。
バイク探しって、意外と調べることが多い。
車種。
年式。
エンジン。
純正仕様。
中古相場。
パーツの適合。
カスタム費用。
これを全部Google検索だけで調べようとすると、それなりに面倒だ。
検索ワードを考えて、いくつもサイトを開いて、必要な情報を拾って、自分の頭の中で整理する。
AIなら、
「ブラックエンジンのダイナ欲しいんやけど、どれ?」
くらいの聞き方から始められる。
これが楽だった。
そのうちChatGPTも使うようになって、
「こっちの方が明らかに返しが的確やな」
と感じることが増えた。
そこから僕のAI利用はChatGPT中心になり、最終的には有料プランまで契約することになった。
検索ワードを考えなくていい
Google検索を使っていた頃、僕は検索ワードを結構考えていた。
どういう単語を入れれば欲しい情報が出てくるのか。
言葉を変えて何度も検索することもある。
今の検索エンジン自体もAI化が進んでいるので、この辺りはかなり変わってきている。
それでも、会話型AIには明らかに違うところがある。
友達に聞くような言葉でいい。
「これどうなん?」
「じゃあ、こっちは?」
「俺の場合は?」
これで会話が続く。
質問文を完璧に作る必要もない。
思いついたことを、そのまま聞けばいい。
個人的には、この気軽さはかなり大きい。
一番違うのは「検索」ではなく「相談」になること
ただ、僕がAIを使っていて一番「今までと違う」と感じたのは、検索方法ではない。
会話しているうちに、自分の考えまで整理されていくこと。
例えばバイク探しなら、
「黒いダイナがいい」
から始まる。
AIから候補を提案される。
「いや、それはちゃうな」
となる。
別の候補が出てくる。
「それ盲点やったわ」
となる。
さらに、
「予算はこれくらい」
「こういう見た目が好き」
「これは絶対嫌」
と条件を足していく。
すると、最初は自分でもぼんやりしていた「欲しいバイク」が、会話しているうちにはっきりしてくる。
検索エンジンは、基本的には自分が聞いたことへの答えを探すものだった。
AIは時々、
「じゃあ、次はこれを考えた方がいいんじゃない?」
と一歩先まで提案してくる。
もちろん、
「いや、そこまではええねん!」
という時もある。
でも、
「それ考えてなかったわ」
となることもある。
僕にとって、この違いはかなり大きかった。
「自分ではできない」が減ってきた
もうひとつ、AIが大きく変えたと思うのがこれだ。
今までなら自分ではできなかったことに手を出せる。
Excelの関数やマクロもそう。
プログラムやシステムのようなものは、知識がなければ最初から諦めていた。
でも今は、
「こういうことしたいんやけど」
とAIに相談すれば、とりあえずスタート地点には立てる。
もちろん何でも一発で完成するわけではない。
エラーも出る。
思った通りに動かないこともある。
それでも、知識ゼロの人間が「作ってみよう」と思えるところまでハードルが下がったのは大きいと思う。
画像制作なんかも同じだ。
デザインソフトを使いこなせなくても、
「こんな感じの画像作って」
から始められる。
AIによって、専門知識そのものが不要になったとは思わない。
でも、
「専門知識がないから入口にも立てない」
という壁は、かなり低くなった気がする。
今では「とりあえず聞く」ようになった
気付けば、AIに聞く内容はバイクだけではなくなった。
仕事のこと。
ブログのこと。
商品の比較。
画像制作。
ふと気になった疑問。
時には、
「子どもが熱出して泣いてるんやけど、何が考えられる?」
みたいなことまで聞く。
もちろん、医療のようにAIだけで判断してはいけないことは分かっている。
最終的に病院へ行くべきものは病院へ行く。
でも、
「今どういう可能性があるんやろ?」
と思った瞬間に、難しい検索ワードを考えず聞ける。
これはかなり便利だ。
考えてみれば今の僕は、
自分では分からないこと、自信がないことがあれば、とりあえずAIに聞いている。
そんな使い方になっている。
僕にとっては「相談相手が常に横にいる」感覚
AIの一番いいところは何か。
これは一つに決めるのが難しい。
調べるのも速い。
比較も楽。
文章も作れる。
画像も作れる。
自分ではできなかったことにも挑戦できる。
でも僕個人としては、
「相談相手が常に横にいる」
という感覚が一番近いかもしれない。
僕は昔から、周りから「何でも知ってる」「何でもできる」と思われることが多い。
もちろん実際には、知らないことなんていくらでもある。
迷うこともある。
誰かに、
「これどう思う?」
と聞きたい時もある。
でも、何でも気軽に相談できる相手というのは意外と少ない。
AIなら、夜中でもいい。
くだらない疑問でもいい。
さっきまでバイクの話をしていたのに、突然Excelの話をしてもいい。
ふと頭をよぎった瞬間に聞ける。
これは検索の便利さとは、少し違う。
ただし、普通に間違える
ここまで書くと、AIを絶賛しているように見えるかもしれない。
でも、実際に長く使っていると不満もかなりある。
まず、
普通に間違える。
しかも厄介なのが、自信満々に間違えることがある。
こっちが、
「それ違うで」
と指摘する。
「すみません、その通りです」
となる。
ところが少し経つと、また同じことを言う。
「いや、それさっき言うたやん!」
となる。
これが結構ある。
だから僕は、AIの回答を何でもそのまま信じるようにはしていない。
特に重要な情報なら、一次情報を確認したり、根拠を調べてもらったりする。
便利なのは間違いない。
でも、
AIが言った=正解
ではない。
ここは今でも人間側が考えないといけない部分だと思う。
一番惜しいのは「俺のことを覚えてない」こと
そして今の僕がAIに一番不満を感じるのが、記憶だ。
長く話していると、僕の好みや考え方をかなり理解しているように感じる。
ところがチャットを変えると、
「あれ?」
となることがある。
前のチャットで散々話したことを、また説明する。
同じチャットでも長くなってくると、前に決めたことを忘れていることがある。
こっちからすると、
「いや、それこの前お前が言うたことやで?」
となる。
一方で、同じチャットをずっと使い続けるのも使いにくい。
話が長くなれば、過去の内容を探すのも大変になる。
新しいチャットにすると軽くなるけど、今度は文脈が途切れる。
「何回おんなじこと言わせんねん」
と思うことは、今でも結構ある。
AIが本当の意味で「相棒」になるには、ここがもっと進化してほしい。
有料プランにずっと入り続けるかと言われると……
僕は今、ChatGPTの有料プランを使っている。
じゃあ、もう一生解約できないくらい依存しているのか。
正直に言うと、そこまでではない。
もし今ブログを始めていなかったら、
バイク探しが終わった時点で、一度解約していたかもしれない。
それくらいの感覚だ。
逆に今は、ブログ制作でもかなり使っている。
企画を考える。
僕が話したことを整理する。
記事にする。
タイトルを考える。
画像を作る。
こういう使い方まで含めると、有料プランの価値はかなり感じている。
そして、もっとパーソナライズが進んで、本当に秘書や相棒のようになってくれるなら話は別だ。
そのレベルまで行けば、
今くらいの月額なら、むしろ安いと思う。
次に欲しいのは「時間感覚」
個人的に、今後のAIに一番欲しいものがある。
時間感覚だ。
今は基本的に、こちらから聞く。
でも本当の秘書なら、それだけではない。
「そろそろこれやっといた方がいいんちゃう?」
「今日これするって言ってなかった?」
「前にこの時期になったら確認するって言ってたで」
そんなふうに、時間の流れまで理解して先回りしてくれたら、一気に存在が変わると思う。
さらにスケジュールまで理解して、
予定を整理する。
必要な情報を事前に調べる。
忘れていることを教える。
過去に話した内容から次の行動を提案する。
そこまで来たら、検索ツールという言葉ではもう説明できない。
本当に秘書や相棒に近くなる。
AIは、検索の代わりじゃなかった
最初に使った時は、
「まあ、こんなもんか」
だった。
それが仕事で使うようになり、バイク探しで本格的に使い始め、今ではブログまで一緒に作っている。
振り返ってみると、僕にとってAIの一番大きな変化は、
Google検索を使わなくなったことではない。
検索なら今でも使う。
一次情報を確認することもある。
それより大きかったのは、
「調べる」が「相談する」に変わったこと。
自分の考えを話す。
違うと思ったら否定する。
別の案を出してもらう。
それを見て、また考える。
そうやって会話しているうちに、自分一人では思いつかなかったところまで進んでいく。
まだ間違える。
まだ忘れる。
まだ何度も同じ説明をさせられる。
だから、今のAIを完璧な相棒だとは思っていない。
でも、検索窓だったものが相談相手になった。
次は、それが自分のことをちゃんと覚えて、時間の流れまで理解するようになるのかもしれない。
さらにその先、AIが実際に仕事まで全部動かしてくれるようになったら――
それ、もう人間仕事せんようになるんちゃう?
とも思う。
そこまで行くのが良いのかどうかは、まだ分からない。
でも少なくとも、
最初に「まあ、こんなもんか」と思った頃より、
AIとの距離は、ずいぶん近くなった。
追記:AIの機能は今も変わり続けている
この記事は2026年8月時点で、僕自身がAIを使って感じていることをまとめたものです。
ChatGPTでは、過去の会話を参照するメモリ機能や、指定した時間に実行するタスク機能など、この記事で触れた「もっと覚えてほしい」「時間の流れを理解してほしい」という部分に近い機能も少しずつ進化しています。
AIはかなり速いペースで変わっているので、この記事を後から読み返した時には、今感じている不満もすでに解消されているかもしれません。
それくらい進化してくれていたら嬉しいんですけどね。笑

