高くて諦めていたFXDLSが、結局いちばん合理的だった。

またハーレーに乗る。

そう決めた時、次に考えたのは当然、

「何に乗るか?」

だった。

でも、ここはそれほど迷わなかった。

僕の中では、最初からダイナだったからだ。

目次

次に乗るなら、ダイナと決めていた

理由のひとつは、海外ドラマ『SONS OF ANARCHY』の影響。

あのクラブスタイルのダイナが、とにかくカッコよかった。

だから次にハーレーへ戻るなら、ダイナ。

これはほぼ決まっていた。

一方で、キャブ車まで戻るつもりはなかった。

もちろんキャブにはキャブの良さがある。

でも、これから長く所有して普通に乗ることを考えると、僕にとってはインジェクションの方が現実的だった。

結果的に狙うのは、ツインカム後期のダイナになった。

最初に探したのはストリートボブ

その中で最初に探していたのが、ストリートボブだった。

ただ、ストリートボブという車種そのものに強烈なこだわりがあったわけではない。

条件はもっと単純だった。

「黒いダイナが欲しい」

これ。

特にエンジンは絶対にブラックが良かった。

クロームのエンジンを買って後から黒くすることもできるだろうけど、費用を考えると現実的ではない。

しかもエンジンだけ黒ければいいわけじゃない。

できるだけ車体全体が黒い方がいい。

そう考えると、ブラックアウトされたストリートボブはかなり理想に近かった。

ローライダーでも他のダイナでも、条件に合うブラックの個体なら候補にはなったと思う。

そして最初から、クラブスタイルへカスタムすることも考えていた。

FXDLSは「最高。でも高い」

もちろん、Low Rider S――FXDLSの存在も知っていた。

ハーレーから離れていた時期は、買いたくても買えないと思っていたこともあって、あえて積極的に新しいハーレーの情報を追わないようにしていた。

それでも、ダイナがなくなる直前に「なんかすごいダイナが出たらしい」という話は耳に入っていた。

今回あらためて調べて、FXDLSの詳細を知った。

Screamin’ Eagle Twin Cam 110。

ブラックアウトされた車体。

ゴールドのキャストホイール。

ダブルディスクのフロントブレーキ。

そして、ダイナ末期に登場した特別なモデル。

「これ買えるんやったら最高やん」

最初からそう思った。

何より、

「ダイナの最後に出た、最強クラスのダイナ」

という肩書きが刺さった。

ただし問題がひとつ。

高い。

だから最初は、

「DLSは予算的にないな」

と候補から外していた。

ところが、普通のダイナも高かった

せっかく買うなら、できるだけ後期のツインカムダイナがいい。

どうせなら排気量も大きい方がいい。

そんなことを考えながら、ダイナ最終年となった2017年式を中心に中古車を調べ始めた。

すると気付いた。

高い。

最終年ということもあるのか、状態の良い2017年式ダイナは思っていた以上の価格になっていた。

そして、ここでFXDLSとの価格差が気になり始めた。

「待てよ?」

普通のダイナを買う。

そこから自分好みのクラブスタイルへ持っていく。

ハンドルを変える。

フェアリングを付ける。

ホイールやブラックアウトされた外観まで理想を追い始める。

そうやってカスタム費まで含めて考えると、

「これ、結局DLSより金掛かるんちゃう?」

と思い始めた。

ちょい足しで「本物の110」に届くなら

FXDLSには最初からScreamin’ Eagle Twin Cam 110が載っている。

僕は峠を本気で攻めたいわけでもないし、性能を限界まで使い切るような乗り方をするつもりもない。

だから、FXDLSの強化されたブレーキや足回りが絶対に必要だったわけではない。

でも、良いものが付いているのはもちろん嬉しい。

何より大きかったのは、

「110が載った、真っ黒なダイナ」

という存在そのものだった。

普通のダイナではない。

最初から110を積んで生まれてきたLow Rider S。

その唯一無二感は大きかった。

そして、普通の後期ダイナとの価格差を考えると、

「この差なら、もうDLS行った方がええやろ」

という気持ちになっていった。

10年ローンを考えた瞬間、全部変わった

最後に残った問題は、やっぱり予算だった。

そこで考え方を変えた。

10年ローン。

最初はバイクに10年ローンなんて長いと思っていた。

でも、よく考えたら僕は次に買うハーレーを数年で乗り換えるつもりなんてない。

死ぬまで乗るつもりで探している。

それなら、

「10年ローン上等やん」

と思った。

月々の支払いとして無理がない範囲に収めればいい。

そう考えた瞬間、それまで候補から外していたFXDLSが一気に現実的になった。

乗り出し320〜330万円くらいまでなら、何とか射程に入る。

そうなると、もう話は早かった。

予算だけを理由に諦めていたバイクが、買える。

だったら妥協する理由がない。

2016年でも2017年でも、どっちでもよかった

FXDLSには2016年式と2017年式がある。

ここも最初は気になって調べた。

でも、自分が選ぶ上で決定的になるほどの違いはない。

だったら、年式にこだわる必要はない。

2016でも2017でもいい。

それより、

自分の好みに近いカスタムがされていること。

状態がいいこと。

この二つを優先することにした。

そもそもFXDLSのノーマル状態が、僕にとって100点だったわけでもない。

FXDLSでも、ノーマルのまま乗るつもりはなかった

FXDLSは好き。

でも、僕が目指しているクラブスタイルとは、ノーマルの状態では少し違う。

特にハンドルとフェアリング。

ここは絶対に変えるつもりだった。

だから中古車を探すなら、最初から自分好みの方向へカスタムされている個体でもいい。

むしろ、その方がトータルでは安く済む可能性もある。

細かいところを見れば、FXDLSにもクロームパーツは残っている。

タンクキャップやプッシュロッドカバーなど、今でも少しずつ自分好みに黒くしている。

完成された特別仕様車ではあるけれど、

「買ったら終わり」ではない。

自分のFXDLSに育てていく余地は、ちゃんと残っている。

結局、FXDLS一択になった

振り返ってみると、最初からFXDLSしか見えていなかったわけではない。

むしろ逆だった。

欲しい。

でも高い。

だから諦める。

最初はそういうバイクだった。

ブラックアウトされた後期ダイナを探して、2017年式の相場を見て、そこから自分好みにカスタムする費用まで考えた。

そして10年ローンまで含めて、長く所有する前提でトータルを考えた。

すると、

「DLS、高いから無理」

だったはずが、

「いや、むしろDLS買った方がよくない?」

に変わった。

予算の問題さえクリアできるなら、僕にとってはFXDLSを選ばない理由がなくなっていた。

「俺の、最強のダイナなんで。」

そして今。

実際にFXDLSを手に入れて、納車ツーリングも含めて1000km以上走った。

満足感は、想像していた以上だった。

まず所有感がすごい。

他のハーレーとすれ違っても、休憩場所で新しいハーレーと並んでも、勝手にこう思っている。

「いや、俺の、最強のダイナなんで。」

もちろん、本当に他のハーレーと優劣を競っているわけじゃない。

最新のMilwaukee-Eightには最新の良さがあるし、性能だけ比べれば新しいバイクの方が優れている部分はいくらでもある。

それでも、不思議と負けた気がしない。

僕が欲しかったのは、最新・最速のハーレーではない。

ダイナで。

ツインカムで。

真っ黒で。

そして110を積んだLow Rider S。

それが欲しかった。

実際に走らせても、110の太いトルクは強烈だ。

僕の車両はリアサスも変更されていることもあって、思っていた以上にバンクさせられる。

見た目と所有感だけじゃない。

普通に乗っていて、めちゃくちゃ楽しい。

高いから一度は諦めたFXDLS。

でも色々調べて、計算して、最後には一択になった。

今思えば、あの時に予算だけで妥協しなくて、本当に良かったと思っている。

参考資料

この記事の技術的な内容については、以下の公式資料を参考にしました。

Harley-Davidson 2016 Low Rider S 公式スペック

Harley-Davidson Low Rider S 発表資料

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