中古のバイク、それも300万円を超えるハーレーを遠方の店から買う。
こういう話になると、
「中古車なんやから、絶対に現車確認した方がいい」
という話になりがちだと思う。
もちろん、僕も実際に現車を見に行った。
和歌山から埼玉まで。
でも振り返ってみると、僕が本当に確認したかったのは、FXDLSそのものだけじゃなかった。
むしろ大きかったのは、
「この店、この人から300万円のバイクを買って大丈夫か」
ということだった。
写真を見ても、分からないものはある
購入を検討していたFXDLSは、写真も動画もかなり見ていた。
だから実物を見た時、外観については良くも悪くも想像の範囲内だった。
ただ、やっぱり写真では分かりにくいものもある。
細かい洗車傷や全体のヤレ感。
実車は半年ほど倉庫で眠っていたこともあって、少しホコリっぽかったし、走行距離の割には細かい洗車傷も多いかな、とは感じた。
でも、だからといって、
「現車を見なかったら危なかった」
というほどの話でもない。
中古車なんだから多少の傷や使用感はある。
僕自身、その辺は最初からある程度織り込んでいた。
跨らないと分からないことは、確かにあった
逆に、実車確認して良かったと思ったのはポジションだった。
ハンドルの高さや距離感なんて、写真で寸法を見ても完全には分からない。
実際に跨ってみると、
「これ、俺に合わせて作ったんちゃう?」
と思うくらいしっくりきた。
10インチのライザーに少しプルバックが入っていて、バー自体にも高さがある。
数字だけ見て想像していたポジションと、実際に握った時の感覚はやっぱり違う。
ここは現車を見に行った価値があったと思う。
音は、動画ではやっぱり分からない
もう一つ大きかったのがBassaniの音。
もちろん動画では何度も聞いていた。
それに、現車を見に行く前にはChatGPTとも散々ハーレーのマフラーについて話していた。
その時、ChatGPTは、
「Thunderheaderよりは全然大人なBassaniやで!」
くらいの勢いで言い切っていた。
そして現地で初めて、実際のBassaniの音を聞いた。
……
どこがやねん!!!
普通にやんちゃだった。笑
むしろ想像していたより、かなり迫力があった。
もちろん、スマホやYouTubeで排気音を聞くことはできる。
でも実際の音圧や、身体に響いてくる低音まではなかなか伝わらない。
この時は改めて、
音に関しては、動画と実物は別物やな
と思った。
そして同時に、
AIの言うことも、そのまま信じたらあかんな。笑
とも思った。
でも、一番見たかったのはバイクじゃなかった
ここまで書くと、
「やっぱり遠方の中古車は絶対に現車確認すべき」
という結論になりそうだけど、僕はそうは思っていない。
正直、このFXDLSについては、車体そのもの以上に店を見に行きたかった。
Midwayがどんな店なのか。
どんな人が働いているのか。
300万円を超える買い物をした後も、普通に相談できそうな相手なのか。
そこを自分で確認したかった。
倉庫に入ると、とんでもない数のハーレーが並んでいた。
あれだけのハーレーが収まっている空間に入った経験は、それまでなかった。
あれだけのハーレーが集まった空間では、見た目だけじゃなく独特の匂いも強く感じた。
それを見ただけでも、
「この店、相当ハーレー好きやな」
とは感じた。
もちろん在庫が多いだけで、良い店だと断定できるわけではない。
でも、店の雰囲気を自分の目で見る材料にはなった。
実際に担当者と話してみる
担当してくれた人のことは、現車確認に行く前から店のYouTubeで何度も見ていた。
だから顔も話し方もある程度知っていた。
実際に話してみても、いわゆる営業マンっぽく押してくる感じではなかった。
良いところだけを並べて、
「これは絶対買った方がいいですよ」
みたいな感じでもない。
僕が気になるところを聞けば、普通にぶっちゃけて答えてくれる。
この距離感はかなり良かった。
中古車の場合、買って終わりではない。
まして僕は和歌山、店は埼玉。
簡単に持って行ける距離じゃない。
だからこそ、
何かあった時に、この人なら相談できそうか。
そこは車両の状態と同じくらい大事だった。
現車確認で機械のすべてが分かるわけじゃない
そもそも僕は、一度現車を見たくらいで、そのバイクの機械的な当たり外れまで全部見抜けるとは思っていない。
エンジンの中まで見えるわけじゃない。
数十分見て、少し音を聞いて、
「この個体は絶対大丈夫」
なんて断定できるほどの知識も僕にはない。
だから、
「現車確認さえすれば安心」でもないと思っている。
もちろん傷やポジション、音、全体の雰囲気は分かる。
でも機械として本当に大丈夫かという部分では、結局店を信用するしかないところもある。
だったら、その「信用できるか」を確認することにも意味がある。
僕は通販でも買うと思う
もし欲しい車両が遠方にしかなくて、どうしても現車を見に行けない。
そんな場合でも、僕なら通販という選択肢は普通にある。
今なら電話もできる。
ビデオ通話もできる。
気になる部分の写真を追加でもらったり、動画を撮ってもらったりもできる。
エンジンを掛けてもらって、音を聞くこともできる。
使えるものを全部使って、自分が納得できるところまで確認すればいい。
少なくとも僕は、
Midwayなら現車確認せずに買っていた可能性もある。
それくらい、最終的には車両だけじゃなく店や人を見ていた。
300万円払った後、納車まで納得して待てた
結果的に、僕は埼玉まで現車を見に行って良かった。
細かい傷も見た。
実際のポジションも確認した。
Bassaniの強烈な音も聞いた。
そして店と担当者とも直接話した。
その上で契約した。
ちなみに今回の購入では、車両とは別に、下取りについてひとつ大きな経験もした。
→ 75万円と言われた下取りが、引き渡し後に55万円になった。
300万円を超える金額を払った後、納車までには当然時間がかかる。
でも、その期間に、
「ほんまに大丈夫かな」
と店そのものを不安に思うことはなかった。
僕にとって現車確認の一番大きな意味は、そこだったのかもしれない。
中古車を見に行ったというより、300万円を預ける相手を見に行った。
遠方の中古車は絶対に現車を見ろ、とまでは思わない。
でも大きな買い物だからこそ、
車両だけじゃなく、
「誰から買うのか」まで自分で納得できること。
僕はそれが結構大事だと思っている。

